グラデーションとビットマップ塗りつぶし

グラデーションツールは、簡単なカラーグラデーションを、各種レイヤー(ピクセルレイヤー、塗りつぶしレイヤー、調整レイヤー、ライブフィルターレイヤー、レイヤーマスク)や、ベクターおよびテキストコンテンツの全域に描画するのに優れた効果を発揮します。ただし、より複雑な塗りつぶしを適用して3つ以上のカラーをグラデーションパスに沿って導入し、各カラーの配置を調整したり、カラーの変化を制御したりしたい場合もあります。その場合は、次の2つの方法があります。

前者の方法ではグラデーションを目で確認しながら変更でき、後者では正確で絶対的な制御が可能です。

グラデーションを画像のレイヤーに直接適用すると、レイヤーコンテンツが破壊されます。グラデーションは、個別のピクセル、塗りつぶし、調整、フィルタ、マスク、またはベクトルのレイヤーに適用してください。塗りつぶしレイヤーの場合、グラデーションパスは編集可能な状態に維持されます。

グラデーションとビットマップ塗りつぶしの例
(左から右へ)基本形状に適用される楕円形、放射状、線形、円錐形、およびビットマップ塗りつぶしタイプ。
グラデーションツール グラデーションを適用するには:
  1. レイヤーコンテンツを選択します。
  2. [ツール]パネルから、[グラデーション]ツールを選択します。
  3. コンテキストツールバーの[コンテキスト]ポップアップメニューから[境界線]または[塗りつぶし]を選択します。
  4. コンテキストツールバーの[タイプ]ポップアップメニューから塗りつぶしタイプを選択します。
  5. 以前選択した項目に応じて、オブジェクトの境界線または塗りつぶしの上にカーソルをドラッグします。
ビットマップ塗りつぶしを作成するには:
  1. [移動ツール]を使用してオブジェクトを選択します。
  2. [グラデーションツール]を選択します。
  3. 次のいずれかを行います。
    • Finderウィンドウから、選択したファイルをドラッグして、[スウォッチ]パネル、[カラー]パネル、または前景/背景カラーセレクターのいずれかにドロップします。
    • Explorerウィンドウから、選択したファイルをドラッグして、[スウォッチ]パネル、[カラー]パネル、または前景/背景カラーセレクターのいずれかにドロップします。
    • [アセット]パネルから、テクスチャやシェイプなどのアセットをクリックします。
    • [ストック]パネルから、検索結果の写真を1枚クリックします。
  4. コンテキストツールバーの設定とツールのノードを使用して、必要に応じて塗りつぶしを変更します。
ビットマップの塗りつぶしを変更するには:
  1. [グラデーションツール]が有効になっている状態で、選択範囲を作成します。
  2. コンテキストツールバーで[グラデーションを回転]をクリックして、塗りつぶしの向きを時計回りに90度間隔で変更します。
  3. [縦横比を維持]を有効にすると、編集時にビットマップの塗りつぶしが伸びたり縮んだりしないようにできます。
  4. 拡張オプションと品質オプションを必要に応じて設定します。前者のオプションは、ビットマップを構成するタイルの表示方法を制御します。後者は、オブジェクトのサイズ変更時にビットマップ塗りつぶしがどのように再サンプリングされるかを制御します。
  5. [オブジェクトとともにスケーリング] をオンにして、サイズ変更中にビットマップ塗りつぶしを伸縮できるようにします。チェックを外したままにして、伸縮が行われないようにして、画像のテクスチャを維持します。
グラデーションを(レイヤー上で直接)変更するには:

[グラデーションツール]が選択されている状態で、グラデーション塗りつぶしが適用されているコンテンツをクリックし、次のいずれかを行います。

グラデーションを(ツールのコンテキストツールバーで)変更するには:
  1. [グラデーションツール]を選択した状態で、レイヤーコンテンツをクリックします。
  2. 選択した端点の選択を解除します。
  3. コンテキストツールバーで、カラースウォッチを選択します。
  4. [グラデーション]オプションをクリックすると、次の設定を使用してグラデーションを変更できます。
    • [タイプ]—グラデーションのタイプ(線形、楕円形など)をポップアップメニューで決定します。
    • [位置]—グラデーションにおける端点の位置を0%(左端)から100%(右端)の値で制御します。50%は中央の点を表します。
    • [中間点]—選択されているカラーストップ(端点)から右側の端点にいたるまでのカラーのスプレッド(幅)を調整します。
    • [カラー]—色見本をクリックすると、ポップアップパネルが表示され、そこで選択されている端点のカラー(ノイズ値を含む)を変更できます。
    • [不透明度]—端点がどの程度まで透けて見えるかを示します。100%にすると完全に不透明になり、0%にすると完全に透明になります。
    • [挿入]—選択されている端点と右側の端点の間に新しい端点を追加します。この端点によってカラーの新しい位置が決まります。
    • [コピー]—選択されている端点を複製し、その端点を選択されている端点と右側の端点の間に配置します。
    • [削除]—選択されている端点をグラデーションから削除します。
    • [反転]—グラデーションを鏡像のように反転します。

スケーリング

ビットマップ塗りつぶしのスケーリング

目的の効果に応じて、変換時にビットマップ塗りつぶしの拡大または縮小を制限または許可することで、ビットマップ塗りつぶしを再スケーリングできます。ここでの利点の1つは、ビットマップイメージとそのテクスチャの伸縮の影響を受けないようにできることです。

オブジェクトとともにスケーリング
正方形オブジェクトを引き延ばしても影響を受けないビットマップ塗りつぶしのテクスチャ。

線形または放射状のグラデーション塗りつぶしを使用して傾斜オブジェクトを変換します。

線形、放射状、または円錐形のグラデーションが適用されたオブジェクトに対して拡大縮小または傾斜操作を行うと、変更後のオブジェクトの新しいシェイプに合わせてグラデーションが自動的に再適用されます。傾斜の場合、グラデーション変換を示す破線の補正パスがグラデーションに適用されます。

必要に応じてパスを編集して、塗りつぶしの傾斜と拡大縮小を調整できます。また、必要に応じてパスと端点を削除して、グラデーション変換を無視することもできます。

修正パスを示す、傾斜させていない長方形と傾斜させた長方形
傾斜させていない長方形と傾斜させた長方形(後者は修正パスありとなしで示されています)

これは、2次元オブジェクトを変換して等角投影グリッド平面上に表示する場合にも重要です。こうした変換ではグラデーションも、シェイプのアウトラインと共に、平面上にインテリジェントに変換される必要があるからです。変換されたオブジェクトには、これまでと同様に破線の補正パスが自動的に適用されます。

オブジェクトを等角投影平面上に変換する
等角投影平面上(正面)に変換された放射状の塗りつぶしを持つ円(単一の補正パスを表示)。
変換された塗りつぶしを従来のグラデーション塗りつぶしに変換するには:

関連項目: