レイヤーマスキング

レイヤーマスクは、レイヤーの一部分を表示し、残りの部分を非表示にするために使用します。つまり、マスクレイヤーを使用すると、あるレイヤーの不要な領域だけを「削除」できます。

Affinity Designerでは、次の2つのタイプのマスキングが可能です:ピクセルマスキングとベクトルマスキング。

前のピクセルマスク
後のピクセルマスク
[ピクセルマスキング]: 消去ツールと同様のタスクを実行しますが、1つ大きく異なるのは、ピクセルマスクはいつでも変更したり、さらには破棄したりすることもできる点です。
ベクトルマスク前
ベクトルマスク後
[ベクトルマスキング]: ラインまたはシェイプのアウトラインに合わせて切り抜かれた別のオブジェクト上のマスクとしてラインまたはシェイプを使用します。

元のデータを破壊しないマスキングの効果

マスクは個別のレイヤーとしてデザインに適用され、自由に編集や移動が可能です。マスクレイヤーは、同じ親レイヤー内にある下位のオブジェクトすべてに影響を与えます。個々のオブジェクトにクリッピングして、そのオブジェクトのみに影響を与えることもできます。

調整レイヤーには、マスクレイヤープロパティもあります。調整レイヤーの領域は、マスクレイヤーの場合と同じ方法で表示または非表示にできます。

マスクレイヤーを作成した後、さまざまなレベルのグレースケールまたは不透明度をそのマスクレイヤーに適用できます。白(すなわち不透明度100%)を適用すると表示、黒(すなわち不透明度0%)を適用すると非表示、中間のグレースケールレベルを適用すると一部マスキングとなります。(グラデーションツールで)マスクレイヤーにグラデーションを描画し、実験的にさまざまなグレースケールまたは不透明度をその終点に設定してみましょう。

マスクレイヤーには、一意の描画モードを割り当てることができます。

ピクセルペルソナ 消去ブラシツール ペイントブラシ ピクセルマスクをベクトルレイヤーに追加するには:
  1. [レイヤー]パネルで、適切なベクトルレイヤーを選択します。
  2. ピクセルペルソナに移動します。
  3. 次のいずれかを行います。
    • 「消去」するには、[消去ブラシツール]を使用してページのペイントを行います。ペインティングにマスクレイヤーが作成されます。
    • マスクを「復元」するには、[ペイントブラシツール]を使用してページのペイントを行います。白の塗りつぶしは完全に復元されますが、グレースケールの塗りつぶしは異なる量だけマスクを部分的に復元します。
マスクレイヤー 空のマスクレイヤーを作成するには:
  1. [レイヤー]パネルで、マスクするレイヤーを選択します。
  2. を押しながらパネルの下部にある[マスクレイヤー]をクリックします。
  3. を押しながらパネルの下部にあるマスクアイコンをクリックします。
ピクセルペルソナ 消去ブラシツール ペイントブラシツール グラデーションツール ピクセルマスクを編集するには:
  1. [レイヤー]パネルで、マスクレイヤーを表しているマスクサムネイルを選択します。
  2. 上述のツールを使用してペイントを行います。
ピクセルマスクプロパティを変更するには:
ベクトルマスクを追加するには:
  1. 塗りつぶされたベクトルオブジェクト(ラインまたはシェイプ)を描画すると、そのオブジェクトがマスクになります。
  2. 次のいずれかを行います。
    • [レイヤー]パネルで、作成されたオブジェクトエントリを別の「ターゲット」オブジェクトのサムネイル上に直接ドラッグします。
    • マスクされるオブジェクトがマスキングオブジェクトのすぐ下にある場合は、を押しながらオブジェクトをクリックして[下のレイヤーにマスクを使用]を選択します。
    • [レイヤー]メニューで、[下のレイヤーにマスクを使用]を選択します。

ターゲットオブジェクトのサムネイルが、マスクおよび切り抜きが適用されたことを示すために変化します。

マスキングオブジェクトは「上位オブジェクトに合わせて切り抜き」操作を使用してターゲットオブジェクトにクリップされます。

マスキングオブジェクトは、オブジェクトから成るグループとしてマスキング後に独立したオブジェクトとして保持することもできます。グループは展開/折りたたむことができ、そのオブジェクトは編集可能な状態が維持されます。

折りたたまれた子のマスクレイヤーを表示/非表示にするには:

非表示になっているマスクは、そのサムネイルの赤線で表されます。

マスクを削除するには:
  1. [レイヤー]パネルで、マスクのサムネイルを選択します。
  2. を押します。

関連項目: