レイヤーブレンド

レイヤーのブレンドモードは、レイヤーまたはオブジェクトのピクセルが下位レイヤーのピクセルとどのようにブレンドされるかを決定します。

ブレンドモード
一般的なブレンドモード:(A) 標準、(B) 乗算、(C) 画面、(D) オーバーレイ、(E) 除算 (F) 焼き込みカラー

ブレンドモードタイプ

Affinityアプリは、さまざまな描画モードをサポートしています。描画モードは追加した効果の種類毎にグループ分けされています。グループは次のとおりです。

標準

デフォルトおよびレイヤー開始時のモードです。完全に不透明なピクセルが基になるピクセルの上に表示されます。基になるレイヤーのコンテンツを完全に覆うために使用します。

標準描画モード
暗くするグループ
暗くする

アクティブレイヤーと基のレイヤーのピクセルを比較し、暗い方のピクセルを見えるようにします。ドラマチックでムードのある雰囲気を出すために使用されます。

暗くする描画モード
乗算

グループの中で最もよく使われる描画モードのひとつです。アクティブレイヤーの各ピクセルが下のレイヤーのピクセルと乗算されます。明るいピクセルは無視され、暗いピクセルが強調されます。この結果、[暗くする]描画モードと比較して、全体的に暗い仕上がりになります。コントラストを高め、より暗めの雰囲気を出すために使用されます。

乗算描画モード
焼き込みカラー

コントラストと基となるレイヤーの色を強めることで、中間調の彩度を高め、ハイライトを抑えます。色を誇張したり、コントラストの強いシーンの作成に使用されます。

焼き込みカラー描画モード
焼き込み(リニア)

[乗算]描画モードよりも暗くなりますが、[焼き込みカラー]よりも彩度は低くなります。アクティブレイヤーの明るいピクセルは影響を受けません。このモードは、シャドウや中間調の暗い色調を演出するのに最適です。

線形焼き込みブレンドモード
色を暗くする

アクティブレイヤーと基となるレイヤーの色の値を比較し、暗い方の値のみが保持されます。両方のレイヤーの暗い色調を強調するのに使用されます。

色を暗くする描画モード
明るくするグループ
明るくする

アクティブレイヤーと基となるレイヤーを比較し、明るい方の値のみが保持されます。画像に補色の色合いを加えるのに使用されます。

明るくする描画モード
スクリーン

基となるレイヤーの色を反転させ、アクティブレイヤーの色と乗算します。その結果、滑らかなブレンドが実現できます。ソフトな仕上がりになるため、最もよく使われる描画モードのひとつです。

スクリーン描画モード
覆い焼きカラー

基となるレイヤーの輝度を上げると同時に、アクティブレイヤーと下のレイヤーのコントラストを下げます。その結果、彩度の高い中間調と強調されたハイライトが作り出され、スクリーンよりも強い効果がでます。色とハイライトを強調するのに使用されます。

覆い焼きカラー描画モード
追加

アクティブレイヤーと基となるレイヤーの両方に色情報が加算され、黒の色調には影響を与えることなく全体的な明るさが増します。画像の色調をより明るくするのに使用されます。

追加描画モード
色を明るくする

このモードでは、個々の色を見るのではなく、すべてのカラーチャネルから知覚される明るさを使用して、どのピクセルが明るいかを判断します。輝度反転マスクとして機能します。色あせた感じを出したり、ハイライトを滑らかに表現するのに使用されます。

色を明るくする描画モード
コントラストグループ
オーバーレイ

アクティブレイヤーと基となるレイヤーを比較し、色が50%グレーより明るい場合、中間調がより暗くなります。その結果、画像の暗いピクセルはより暗くなり、明るいピクセルはより明るく見えます。コントラストと彩度を高めるのに使用されます。

オーバーレイ描画モード
ソフトライト

アクティブレイヤーと基となるレイヤーの輝度と色の値を比較することで、より拡散した効果が得られます。微妙なブレンドや色あせた表現をするのに使用されます。

ソフトライト描画モード
ハードライト

劇的な高コントラスト効果が得られます。最上位レイヤーは、ピクセルの評価に必要な計算を決定するのに使用されます。その効果は[オーバーレイ]描画モードの逆となります。色のコントラストを強めるために使用されます。最良の結果を得るには、必要に応じて不透明度を下げてください。

ハードライト描画モード
ビビッドライト

この描画モードでは、アクティブ(上部)レイヤーと基となるレイヤーのRBGチャンネルを比較して、[焼き込みカラー]または[覆い焼きカラー]描画モードの効果が適用されます。上のレイヤー画像の値が中間グレーより明るい場合には[覆い焼きカラー]が適用され、上のレイヤー画像の値が中間グレーより暗い場合には[焼き込みカラー]が適用されます。中間グレーは中間色として機能するため、グレーの値が50%のピクセルは影響を受けません。

結果としてコントラストが高まり、彩度の高い色彩が得られます。 コントラストと色の彩度を強調するのに使われ、不透明度を下げることで最良の結果が得られます。

ビビッドライト描画モード
リニアライト

明るいピクセルはより明るく処理され、暗いピクセルはより暗く処理されます。その結果として中間調のコントラストがより強くなります。 劇的に強調された効果を加えるのに使用されます。

リニアライト描画モード
ピンライト

[暗くする]と[明るくする]描画モードで達成された組み合わせ結果と比較できます。この描画モードは、暗い領域と明るい領域の間に明確な境界を作ります。くっきりとしながらも、やや色あせた外観を演出するのに使用されます。

ピンライト描画モード
ハードミックス

ピクセル間のコントラストが強くなります(0または1でコントラストを変更)。コミックやポスターでよく見られるような、高いコントラストで色が強調されたスタイルを作りだせます。ポスタリゼーションやカラーコントラストを最大化するのに使用されます。

ハードミックス描画モード
反転グループ
差の絶対値

アクティブレイヤーと基となるレイヤーとの差の絶対値を計算します。この描画モードでは、類似値が互いに相殺されます。各画像内の差異を見つけるために使用されます。

差分描画モード
除外

上記([差の絶対値])モードと同様の結果が得られますが、仕上がりはよりソフトになります。類似の輝度値で構成される画像のソフトなブレンドに使用されます。

除外描画モード
減算

上のレイヤーのピクセル値を下にあるレイヤーから減算します。これにより、明るい領域が明るくなり、暗い領域にはほとんど変化がありません。アクティブレイヤーの色や明るさをなくしたり、減らしたりするのに使用されます。

減算描画モード
除算

基になるレイヤーのピクセル値はアクティブレイヤーのピクセル値で除算されるため、通常は画像が明るくなります。この描画モードでは、減算モードとは逆に暗い色値がより明るくなり、明るい色値にはほとんど変化が出ません。フィルムのネガを再現するために使用されます。

分割ブレンドモード
構成要素グループ
色相

アクティブレイヤーの色相と、その下にあるレイヤーの色相を合成します。強烈な色彩を作り出したり、鮮やかで超現実的な演出をしたりするのに使用されます。

色相描画モード
彩度

[色相]描画モードと似ていますが、このモードでは彩度が置き換えられます。画像の彩度と色に応じて、この描画モードを[色相]描画モードの代わりに使い、色を強調したり誇張したりできます。

彩度描画モード
カラー

アクティブレイヤーの色相と彩度の値を、基となるレイヤーの明るさと組み合わせます。また、基となるレイヤーの最も明るい色のみが保持されます。色相と彩度のレベルが強調されたスタイルの画像の作成に使用されます。

カラー描画モード
輝度

アクティブレイヤーの明るさの値と、下にあるレイヤーの明るさを組み合わせます。この描画モードでは、[カラー]描画モード—の逆で、下のレイヤーの色相と彩度は保持されます。追加する画像レイヤーの色情報があまり重要でない場合に、ディテールやテクスチャを加えるのに使用されます。

輝度描画モード
アフィニティグループ
平均

アクティブレイヤーとベースレイヤーの色と輝度の値を組み合わせて、平均値を生成します。アクティブレイヤーの不透明度を50%に設定した場合と類似する結果が得られます。単純な二重露光画像を再現するのに使用されます。

平均描画モード
反転

[差の絶対値]描画モード(反転グループ)と似ており、代替としても使用できます。よりコントラストが強く、強烈なシーンを作り出すのに使用されます。選択範囲やマスキングと共にに使用すると、特に効果的です。

反転描画モード
反射

[ハードライト]と[ハードミックス]描画モード([コントラスト]グループ)の効果を組み合わせ、明るい色調を強調しながらも、暗い色調を維持します。画像のコントラストを調節するための代替手段として使用されます。ソースレイヤーのグラフを調節し、[ブレンド範囲]オプションを介してハイライトを減少させる操作と組み合わせると特に効果的です。

反射描画モード
光彩

[反射]描画モードとは逆に、明るい色調は維持したままで黒い色調が高められます。[反射]と同様に、コントラストを調節するために使用され、[ブレンド範囲]と組み合わせることで最良の結果が得られます。

光彩描画モード
コントラスト反転

下のレイヤーのピクセル値とアクティブレイヤーのピクセル値を比較して反転させます。ツートーンやポスタリゼーションのような効果を作り出すのに使用されます。

コントラスト反転描画モード
消去

基となるレイヤーのピクセルを除外します。レイヤーの[不透明度]と組み合わせて使用すると、退色感や透明性を出したり、アクティブレイヤーの下のレイヤーのピクセルを隠したりすることができます。

消去描画モード
消去描画モードは、ベース画像に対して、シェイプに左からそれぞれ不透明度25%、50%、75%を適用します。

「スペシャル 8」ブレンドモードと塗りつぶしの不透明度

ブレンドオプション ブレンドの不透明度を調整する場合、一部のブレンドモード(以下に記載)は、レイヤーの不透明度ではなく、塗りつぶしの不透明度を調整することで最適な結果が得られます。[レイヤー]パネルの[ブレンドオプション]から、[塗りつぶしの不透明度]オプションを使用できます。ハードミックスブレンドを使用する場合は、塗りつぶしの不透明度が特に重要です。

レイヤー(またはオブジェクト)の描画モードを変更するには:
  1. [レイヤー]パネルで、レイヤー(またはオブジェクト)を選択します。
  2. パネルのポップアップメニューからブレンドモードを選択します。

関連項目: