ピクセル選択範囲のエッジの調整

選択範囲を作成した後、そのエッジを調整して、必要に応じた選択範囲の精度を確保することができます。

非常に細かい選択範囲の場合(カラーの背景に対して髪を選択する場合など)、調整の一部として調整ブラシを使用し、細かいディテールにブラシを「入れ」ます。

選択範囲調整(前)
選択範囲調整(後)

設定(環境設定)

ダイアログから調整できる設定は、次のとおりです。

Affinity Photoが指定された領域を評価する際に、ブラシのサイズ(マットオプションを使用時)が考慮される内容を決定します。アプリがピクセル間の違いを認識できるブラシサイズを使用し、計算を容易にするため、選択したい領域と除外したい領域の両方をカバーするように境界線をペイントします。

[選択範囲][マスク]は、選択範囲を調整した後に調整やフィルターを適用する場合に適しています。[新規レイヤー][マスク付き新規レイヤー]は、切り抜きや合成に適しています。切り抜きの結果が高品質になるように、不要なカラーの「除染」も行われます。

細かい毛皮が含まれるエッジに沿った選択範囲の調整
[前景]調整ブラシを使用して内部を選択し(左上: ブラシ境界線、右上: 選択結果)、[マット]調整ブラシを使用してエッジとそれぞれの毛に沿ってペイントします(左下)。[プレビュー]オプションを使用して、調整した選択範囲を確認します(右下)。

スムースについて

Affinity Photoでは、専用のダイアログ内のスライダーを使用し、選択範囲のエッジを滑らかにすることができます。

選択範囲の微調整におけるスムース設定
低い値(左)と高い値(右)によるスムース設定の効果

スライダーの値を大きくすると、選択に含まれる詳細の量(左)と選択から除外される詳細の量(右)がわかります。この設定は、エッジのピクセルデータを評価し、ピクセル値を増やすとよりソフトな仕上がりになります。これは、少なくとも2つのシナリオに適しています。1つ目は、選択したオブジェクトを背景の画像になじませる必要がある場合であり、2つ目は、より明確なエッジで目立たせたい場合です。

フェザーについて

選択範囲のエッジをぼかすには、専用のダイアログ内のスライダーを調整するか、ブラシモードをスムースに設定できます。

選択範囲の微調整におけるフェザー設定
低い値(左)と高い値(右)によるフェザー設定の効果。

フェザーブラシモードでは、ブラシサイズを大きくすとエッジピクセルが徐々にぼかされ、選択範囲の境界がさらに滑らかで洗練されたものになります。さらに、ダイアログ内のフェザースライダーを試してこれらのエッジをさらに変更することもできます。このブラシモードはスライダーと連動して、目的の効果を実現します。

[および]キーを使用して、境界線の途中でブラシサイズを調整できます。

フェザリング微調整の効果をよりよく視覚化するには、プレビューモードを白黒に変更します。

ピクセル選択範囲のエッジを調整するには:
  1. 次のいずれかを行います。
    • 選択ツールのコンテキストツールバーから、[微調整]をクリックします。
    • [選択]メニューから、[エッジを微調整]を選択します。
  2. 必要に応じて、ダイアログで設定を調整したり、ブラシモードを選択したりします。
  3. 選択範囲のエッジをペインティングで調整する場合は、プレビュー上でドラッグします。
  4. [適用]をクリックします。

ピクセル選択範囲の調整に戻る

選択範囲を最初に調整したときに マスク付きの新規レイヤー出力オプションを選択した場合、単にレイヤーパネルでマスクを右クリックし、マスクの調整 を選択するだけです。ただし、出力先が選択範囲または新規レイヤーのいずれかであり、まだオブジェクトの選択を解除していない場合は、以前と同じようにコンテキストツールバーのリファインボタンを使用します。

関連項目: